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    <ネットと愛国>

    • 2013.04.27 Saturday
    • 10:43

     
    ネット右翼(通称ネトウヨ)なる者達がいる。

    「2ちゃんねる」などの掲示板で、

    きたない言葉を飛ばしあう人びとのなかから突出した者達である。

    罵詈雑言差別用語連発弱い者いじめ当たり前。

    よくもこれだけ「きたない言葉」を発せられるものだと、

    反吐がでそうになる。


    これがネットの中だけですんでいれば、

    「君達もいろいろ辛いことがあるんだろうね」と

    少しは優しい目線で見てみようとは思えるものの、

    ネットから飛び出て「街宣行動」までやりだしたからたまらない。

    朝鮮学校へ押しかけて「日本から出て行けー」と脅したり、

    抗議した車椅子のおじさんに罵倒を浴びせたり、

    韓流スターを起用した企業を恫喝したり、

    まるでやくざ顔負けのレイシスト(人種差別主義者)集団である。


    その代表的な集団が、

    「在日特権を許さない市民の会(通称:在特会)」だ。

    在特会に密着し、最初は好意的に受け入れられつつも、

    取材の執拗さに忌避され訴訟を起こされながら徹底取材した本が

    『ネットと愛国』 安田浩一著だ。

    ネットと愛国


    「いったいこの連中は、何者なんだ?」

    この問いを解くキーワードに、

    他人から認められたいという「承認願望」を見つけるが、

    しかしそれでも、安田の胸のうちは晴れない。

    差別を声高に叫ぶ彼らよりも、

    暗黙のうちにそれを支えている物言わぬ人達の存在が不気味だという。

    ――在特会を透かして見れば、その背後には大量の”一般市民”が

    列を成しているのだ。私が感じる「怖さ」はそこにある。――


    ハタチの時、それはもう44年前の4月28日(明日だ)、

    「沖縄奪還闘争」で、新橋―有楽町間の鉄路上で検挙された。

    もしあの当時、全共闘運動ではなく、

    在特会が存在して彼らと遭遇していたら、

    既存秩序を破壊するという一点で、

    彼らの一員になっていたかもしれない自分がいる。

    右翼と左翼は紙一重である。

    右であろうが、左であろうが、

    ただひとつ自分の信念として忘れたくないこと。

    それは 「弱い側に立つ」 ということだ。

    在特会には、決定的にそれが見えない。

    「弱いものいじめ」の在特会だ。


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    <テレビ初出演>

    • 2013.04.23 Tuesday
    • 15:19

     
    「ど、ど、どうしよう、どうしよう」

    今日は朝から、秀子さん悩み通しだ。

    不安でたまらないらしい。

    何を不安がっているのかというと、

    娘がテレビ初出演するから。

    「う、うまくしゃべれるかしら」

    「ト、トチッたらどうしよう」

    まるで自分が出演するかのごとく、心配している。

    親バカである。


    テレビ出演といえば、秀子さんは役者である。

    その昔、介護生活の特集で三日間密着取材を受けた。

    失語症の秀子さんが、うまく受け応えが出来るか不安だった。

    秀子との会話の一シーン。

    「あんた、わしの名前を未だに言えんよね。

     わしのこと、おかあさんて呼ぶじゃろ」

    しばし間があって、

    「しゅ、しゅうじさんでしょ」

    介護生活5年にして、初めて名前を呼んでくれた瞬間だった。

    テレビカメラの前では、奇跡を起こす秀子さんだ。


    さて、本日の娘のテレビ初出演。

    奇跡が起こるのだろうか。

    セリフ棒読みの姿が目に浮かぶ。


    TSS「なるほど!ひろしまボイス」21:54〜


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    <感想二題>

    • 2013.04.20 Saturday
    • 10:27

     
    04-19 『マンチュリアン・リポート』 浅田次郎 講談社文庫

    「蒼穹の昴」「中原の虹」で描かれた清朝末期の壮大な歴史ロマン。

    西太后がいて李鴻章がいて袁世凱がいて張作霖がいた。

    まるで三国志を見るようなワクワク感だ。

    たぶん、浅田次郎のライフワークになるに違いないこのシリーズの中で、

    「マンチュリアン・リポート」はサイドストーリーに位置づけられるだろう。

    関東軍による張作霖爆殺の真相を、

    昭和天皇の密命を受けた若き中尉のリポートと、

    西太后のお召し列車の独白で解き明かす、という手の込んだ構成だ。

    「蒼穹の昴」「中原の虹」に比べ、ワクワク感には乏しいものの、

    昭和史の闇をえぐる浅田次郎の視点は明快だ。

    マンチュリアン・リポート


    04-18 『模倣の殺意』 中町 信 創元推理文庫

    読むのは久しぶりな本格ミステリーだ。

    初版は昭和46年というから、40年以上前の作品だ。

    「幻の傑作が蘇り、あなたに挑戦します」と帯にある。

    よし、犯人を当ててみせるぞ、と勢い込んで読んでみた。

    叙述トリックの本格推理小説ではあるものの、

    同姓同名の作家が二人いたという設定は、

    読者だましの意図がみえみえで、

    現実にはありえないだろう、という読後感。

    策におぼれてリアリティー希薄という評価だ。

    さて、あなたならどう読む?

    模倣の殺意


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    <中仙道・一路>

    • 2013.04.18 Thursday
    • 10:25

     
    京都から東京まで徒歩で行くとしたら、

    あなたはどちらを選びますか?

    1、東海道
    2、中仙道

    現代ならば、もちろん 1東海道 だろう。

    しかし、江戸時代なら、2中仙道 が正解だ。

    木曽谷、十曲峠、鳥居峠、塩尻峠、碓氷峠、

    名だたる山岳地帯を越えていく中山道。

    行くなら今でしょう。

    行くなら東海道でしょう。と思うのだが、

    正解は中山道である。


    東海道は53宿。中山道は69宿。

    旅程的にも東海道有利であるのに、中仙道を選ぶ。

    その理由は東海道の「川渡し」である。

    東海道にとって、川は最大の障害であったのだ。

    いったん「川止め」が起こると、いつ回復するかわからない。

    旅人は何日も足止めをくらう。

    乏しい旅費が底をつき路頭に迷う。

    そんな思いをするのなら、

    いっそ険しくても確実な中仙道、となるのである。


    長い前振りであったが、

    中仙道を参勤交代する物語が、この『一路』である。

    浅田次郎にしては「軽すぎない?」という語り口であるが、

    なかなかどうしてストーリーに吸い込まれるのである。

    初の行列差配役を勤める供頭・小野寺一路の活躍。

    うつけと呼ばれるお殿様の見事な変身。

    脇役をかためる武士や奴や馬までもが、それぞれのキャラを発揮する。

    理屈抜きに楽しめるエンタメ時代小説のお手本である。


    『一路』上下 税込み1,680円×2=3,360円

    映画二本分が高いと思う人は、図書館にいくか、

    文庫になるまで待つがいいぞ。

    「川止め」で待たされるのはイヤだと思うなら、

    中仙道を行くべし。

    一路


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    <涙垰(なみだたお)>

    • 2013.04.10 Wednesday
    • 18:37

     
    時代小説といえば、主人公は歴史上の英雄か、

    あるいは想像上の造形人物というのが通り相場だが、

    地方にも埋もれた傑物がいるのである。

    弱者であるがゆえに、歴史のなかに埋もれてしまい、

    光を当てられることはない。

    そんな人物に焦点を当てて、果たして小説になるのか。


    島根の小藩・広瀬藩の赤名宿二十一か村は、石見銀山の輸送荷役を担う。

    島根県赤名から広島県三次まで七里(約28キロ)とはいえ、

    そこに立ちはだかるのは名にし負う豪雪地帯。

    馬も通わぬ険路を馬280頭人足500名で銀銅を運ぶのである。

    この苦役に貧村は疲弊してしまう。


    武士という権力構造に、強訴・一揆という実力行使ではなく、

    公事(くじ:訴訟裁判)という一見穏便な手法をとった庄屋達がいた。

    せめて赤名宿から布野宿までの3.5里に半減できないかと、

    幕府に訴えるのである。

    ここには、赤名と布野という貧宿同士の対立があり、

    幕府という巨大な官僚機構が横たわる。

    十数年の歳月を費やしても何の解決ももたらさない虚しさに、

    ついには、銀銅を布野宿に置き去りにするという実力行使に及ぶのである。

    強訴でもなく一揆でもない、百姓の意地の発露である。


    若き庄屋・半平太は打ち首。

    悲劇のうちに幕は降りるのだが、その父親は夢見る。

    「峠を越えなくていい隧道(トンネル)を掘ろう」

    それが現在の赤名トンネルかどうかは定かではないが、

    そう思いたくなる歴史ロマンを予感させる。

    先月末、吉田掛合から三次までの高速道路が開通した。

    半平太の死から約200年後である。


    地方には、地方ならではの優れた作家がいる。

    埋もれた史実を拾い集め、それを小説にしてみせる。

    この戸塚らばおもその一人だろう。

    この「涙垰(なみだたお)」を読んでいる途中に、

    どこか「既視感」に見舞われた。

    蔵書を探ってみると、   あった。

    既読の作家だった。

    私より二歳上の三次在住の作家。

    戸塚らばお。

    お会いしてみたいものだ。

    戸塚らばお

    「讐鬼走る」
    「涙垰―赤名・布野石見銀銅助郷公事」

    三次市の地方出版社・菁文社(せいぶんしゃ)刊

    戸塚らばおとこの出版社にも拍手を贈ろう。


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    <昨日読書>

    • 2013.04.08 Monday
    • 11:36

     
    読書日記と化したShiozyブログである。

    04-07 『孫六兼元』佐伯泰英 (幻冬舎時代小説文庫)

    小説の中で地名が出てくると、

    つい地図帳を広げて確認したくなるShiozyである。

    登場人物が歩いた経路が判明すると、嬉しくなってしまう。

    そんな私なので、

    佐伯泰英の文庫に地図が掲載されていると思わず買ってしまうのだ。

    小説より地図を眺めているほうが楽しいかも。(笑)

    昨日は、たっぷりと「江戸探索」を楽しんだのであった。

    江戸地図


    <おまけの感想>

    04-02 『一週間』、井上ひさし (新潮文庫)

    井上ひさしの遺稿である。

    「一週間」の舞台はソ連だが、

    そこで語られるシベリア抑留や強制労働、

    はたまたコミンテルンや極東赤軍と言った事柄は、

    今の若い世代にはピンとこない世界だろう。

    今はもう忘却の彼方にあるだろう過酷な世界を、

    井上ひさしらしい軽い口調で描き出す。

    スパイMの謎などミステリー風味も加味しながら、

    読み物としても面白い。

    ぜひ、若い世代に読んで欲しい一冊だ。

    一週間


    <おまけの読書予定>

    今週読む予定の本ね。

    なみだたお

    一番の楽しみは、上段左 『涙裃(なみだたお)』戸塚らばお

    石見銀山の搬送を担う島根県赤名宿と三次布野宿の争いを描く。

    郷土史的な興味が尽きない。


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