<お勧め読書038:一路>

  • 2015.06.24 Wednesday
  • 12:08




『一路』上下  (中公文庫 浅田次郎)

京都から東京まで徒歩で行くとしたら、あなたはどちらを選びますか?
1、東海道 2、中仙道

現代ならば、もちろん 1東海道だろう。

しかし、江戸時代なら、2中仙道が正解だ。

木曽谷、十曲峠、鳥居峠、塩尻峠、碓氷峠、

名だたる山岳地帯を越えていく中山道。

行くなら今でしょう。行くなら東海道でしょう。

と思うのだが、正解は中山道である。


東海道は53宿。中山道は69宿。

旅程的にも東海道有利であるのに、中仙道を選ぶ。

その理由は東海道の「川渡し」である。

東海道にとって、川は最大の障害であったのだ。

いったん「川止め」が起こると、いつ回復するかわからない。

旅人は何日も足止めをくらう。

乏しい旅費が底をつき路頭に迷う。

そんな思いをするのなら、

いっそ険しくても確実な中仙道、となるのである。


長い前振りであったが、

中仙道を参勤交代する物語が、この『一路』である。

浅田次郎にしては「軽すぎない?」という語り口であるが、

なかなかどうしてストーリーに吸い込まれるのである。

初の行列差配役を勤める供頭・小野寺一路の活躍。

うつけと呼ばれるお殿様の見事な変身。

脇役をかためる武士や奴や馬までもが、それぞれのキャラを発揮する。

理屈抜きに楽しめるエンタメ時代小説のお手本である。


<shiozyのお勧め度☆☆☆☆>
『一路』上下 単行本で税込み1,680円×2=3,360円。
高いと思う人は、図書館にいくか、文庫を読むがいいぞ。
「川止め」で待たされるのはイヤだと思うなら、中仙道を行くべし。

-----------------------------------------------
↓↓ランキング卒業しました。足跡記念にどうぞ。
広島ブログ  山口ブログ


コメント
中山道だったなんて・・・。
知りませんでした。これ絶対読みます。
  • オカミのナカミ
  • 2015/06/25 4:38 PM
オカミさん。ようこそ。
浅田にしては軽い文体ですが、地図を辿りながらの中山道は中々のトリップ体験です。
文庫でお楽しみください。
  • shiozy
  • 2015/06/26 9:25 AM
コメントする








    
この記事のトラックバックURL
トラックバック

calendar

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>

shiozyの愛飲焼酎はこれ。

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM